ライトオタク層バッシング？
岡田斗司夫「オタクは消費するだけの存在、すでに死んでいる」 (from 痛いニュース(ﾉ∀`))を見て、消費してるから飯食ってんだろ。 って言ったら終わってしまうんですが、結局濃い人のこの気持ちってどこから出てくるんだろうと考えたら、開拓者たちのジレンマがみえてきた。
第一世代オタク 開拓者と弱者
岡田斗司夫氏とか。
アニメ漫画特撮ゲームなど一般的になる前に文化として認められることに力を尽くしてきた人たち。漫画家はバッシングに対し描き売り上げることで、評論家は（岡田氏とか）マスコミや一般大衆たちにこれは文化だと認めさせるように、時には素晴らしさを時には問題点を布教していった。 特撮を見ているや、電車の中で漫画雑誌を読むだけで「いい大人が･･･」的なことを言われていた時代
第二世代オタク 開拓者と定住者
過渡期。先人の漫画や評論を読み、それに対抗または楽しめる知識を見に付けるため走り回る世代。実体験は伴わないが色々な機器の発達のため、頑張ればそれ相応の知識を詰め込めることが出来た世代。第一世代とは共闘・ライバル関係。 頑張ってセブンの１２話を手に入れたり、国会図書館や現代マンガ図書館 - Naiki Collectionに言って文献をあさったりなど。このあたり。
第三世代オタク 建設業者
第一第二と開発が進んだので、劣等感に陥りにくく、無理に開拓しなくても土地があるからそこに街を築いていくことに熱心になった。開拓に乗り出した人も結構いる。 消費も多いので発言力も上がっている。 第一第二が指導者的立場にあった頃で、大学の講座や漫画専門学校がモリモリできた時期。げんしけん作者の木尾土目氏とか八房龍之介氏がこの辺りだと思われる。第三世代と第四世代の交流を書いた話がげんしけんかなあ。
関連
（オタクライター界隈は全員スカだった？）
第四世代オタク 街に住む人々
ライト世代。 親も漫画やアニメを見て育ってきているので、漫画やアニメがあることは生活の一部で劣等感に陥ることは少ない。ネットの発達により仲間を探しやすいことも一因。
世代と書いたが、コンプレックスに起因する事が大きい。ここでいうコンプレックスとは自分がオタクであること・異質である事に対するもの。 第一世代は異質な物を見る目に対して、それを跳ね返すために知識や論理を確立する必要性があった。それが確立できなかった人たちは居場所もなく、隠れて劣等感を抱きながらすごしていた。 第二世代は第一の人たちのおかげで比較的楽に過ごせてはいたが、やはり異質であり劣等感を持っている。 跳ね返すためには先人の引いたレールを広げて自分の劣等感を跳ねのけるか、切り開かれた場所に定住すれば居場所は存在していた。 第三世代はすでに切り開かれて、そこに文化を定着させてきた。劣等感はあったりなかったり。広げる場所も少ないのでより深くしたり、作られた場所に住むことで消費をしたりなど。
そして第四世代 オタクがどうだこうだ等関係なく好きなことが普通であり「アイスが好き・肉が好き」と変わらないレベルのため当然劣等感はない。 逆に言うと先人が物凄い勢いで開拓・開発したせいで、新たに開拓する場所はほぼない。
第一世代の論客は自分が生きやすいように活動をしてきた。第三世代でそれが達成されたら、今度は第四世代が年上を敬わなくなった。 「オタクはこうあるべき」と自分のライフスタイルに文句つけられて嬉しい人はいない。自分が望んだ場所を作り上げたのに、そこで自分が必要とされなかったとき発せられたのが「オタクイズデッド」の言葉なのだろう。 「もっと俺を尊敬しろ・もっと俺の話を聞け」という言葉に聞こえてくる。
当然ジレンマに陥ってるのはオタクを語ることで生きてきた岡田氏のような論客だけで、広げてきた作者や消費者は恩恵にあずかっている。
結局、これからはオタクを総括的に語ることだけでメジャーになることは難しいのだろう。より深い知識で作品や世界観を語れるタイプの人にならない限りは、論客として食っていくことは難しい。
オタク イズ デッドが岡田 イズ デッドにならないことを願いながら。
ここまで書いてきてググッたら或るオタクのメモ-Over the Rainbow-さんが早くに書いてた。 先に読んどけばよかったよ。 面白いのでこちらもリンク。
岡田斗司夫はなぜ捨てられたのか─岡田・イズ・デッド─ - 或るオタクのメモ-Over the Rainbow-
http://d.hatena.ne.jp/heartless00/20080207/1202386887
自分も気をつけよう。「お前はオタクとしてヌルイ」と言ったことがあったらたぶんアウトｗ 俺は言ったことあるのでだんげイズデッドです。まあこんなことかいてる時点ですでにゾンビなわけで、岡田氏とかは超スキですｗ 年齢ではなく劣等感を世代で書いてきたけど、オタク論を語るのが好きかどうかで二分してもよかったなあ。
