「補償金もDRMも必要ない」――音楽家 平沢進氏の提言

http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0606/12/news005.html 
ミュージシャン平沢進さんへのインタビュー。熱すぎます。そして知らないこととかまだまだいろいろあった。


◆コデラ ノブログ: インタビューこぼれ話 [ITmedia +D Blog]
http://plusdblog.itmedia.co.jp/koderanoblog/2006/06/post_94ed.html


平沢進 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%B2%A2%E9%80%B2


気になったところで抜粋

普通我々一般人が思い描くアーティストとJASRACの関係は、アーティストがJASRAC著作権管理を委託していると思っている。だが実際にはその中間に、「音楽出版会社」というものが存在する。

出版会社に権利が永久譲渡されている曲というのがあったりするんですよ。で、JASRACで集金されたお金は、この出版会社を通るだけで50%引かれて、アーティストへ戻るという構造がある

レコード会社の中に出版会社ができているんですよ。ですからレコード会社の資金で使った楽曲は、そこの出版社に登録されて当たり前のような構造ができています。

――音楽出版社というのは、必ず通さないといけないものなんですか?


平沢氏: これはもう動かせない構造として、存在するんです。JASRACの会員になるか、出版会社を通さないと、JASRACとそのほかの管理会社に対して支分権が振り分けられないんですね。

平沢氏: メジャーレーベルを辞めて自分で配信するようになってからは、作品の売れ行きは伸びて、マーケットも広がってます。無料のMP3配信を監視していると、ダウンロードが24時間止まらないんです。そうしているうちに、次は世界中からCDの注文が入ってくる。そう考えると、無料で音楽を配信すること、コピープロテクトをかけないことは、プロモーションにつながるんです。これはものすごい威力ですよ。お金を払ってまで欲しいと思ってくれなければ、やってる意味がない。違法コピーしてそれで満足してしまうようなものであれば、それは自分のせいだと。作品がその程度のものでしかないと判断する姿勢を、今のところ持っています。


――つまり音楽配信においても、DRMなど必要ないのだと。


平沢氏: 必要を感じてないですね。つまり私は音楽がデジタルコンテンツ化以前と今とでは、さほど変わりはないと思っているわけですね。昔はカセットでコピーして友達同士でやりとりしていたし、オンエアされたものをエアチェックしてコピーしていたわけですよね。それがデジタルコンテンツになったところで、何を騒ぐんだということですよ。不思議に思うのは、客を泥棒扱いして、オマエが泥棒ではないということを証明するために補償金を払えと、言ってるわけですよね。これ自体私には理解できません。プロテクトや補償金の話はビジネスの問題であって、コピーするしないは倫理の問題じゃないですか。彼らは倫理を大儀にして、ビジネスしているだけなんですよ。


――補償金は、JASRACを離れた平沢さんにも支払われているわけですか。


平沢氏: ちゃんと分配されています。支分権の一部をJASRACに登録していますので、連絡先と振り込み先は知っていますから、分配されるわけですね。ですがお金の振り分け方は、私にも全くわかりません。

平沢氏はもう一つ、カラオケの音楽使用料についても懸念されていた。よくカラオケでヒットすれば、歌手は儲かると思われているが、カラオケ使用料の徴収方法を知ればその思いは吹っ飛ぶだろう。カラオケの音楽使用料は、カラオケ店の床面積と座席数によって金額が決まる。

JASRACを本当に何とかすべき。


◆TESLAKITE free MP3s 平沢進さんの音楽をダウンロードできるページ
http://www.teslakite.com/freemp3s/
一番下にある RIDE THE BLUE LIMBO が最高なのです。